アンコールワット、アンコールトム、バンテアイ・スレイ、プリヤ・カン等の写真集


バイヨン寺院外壁浮彫


 バイヨン寺院を囲む外壁には細かい浮彫が全面に彫られていたらしい。一部は修復されているが損傷が激しいため現在その全てを見る事はかなわない。この時期のクメール建築の特徴である、絶え間ない装飾が施されたその作りは一種独特な雰囲気をかもし出す。その常に密度の詰まった装飾は他の宗教建築のような神々しい印象と比べると稚拙に近いといえるかもしれない優しさを感じさせる。これも民族性の表れなのであろうか…?王朝はこのような素晴らしい建築物を数多く残したが、外敵との戦いに敗れこの地を去った。その理由もなんとなくわかる気がする。他の絶大な勢力を誇った宗教文化に見られる強さや厳しさ、図々しさといった印象がこの文化にはあまり感じられない。そのせいもあるが非常に親しみを感じる雰囲気で溢れている。
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