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仏顔彫刻
上の写真を見てもらえばわかると思うが、他の国の仏教彫刻とは明かにシルエットが異なる。タイの仏教彫刻ほどではないがお世辞にもあまり洗練されているとはいえない。当たり前だが彫刻は年代によって作風が異なるが、当然作者によっても仕上がりが違う。別の項目で解説するが、マルローの
『王道』 で有名なバンテアイ・スレイ寺院の 『東洋のモナリザ』
…、現物は残念ながら顔面が剥がれているが、その隣の面の女神浮彫は非常に洗練され美しいフォルムを持ち合わせている。だが、その反対側の女神浮彫は明かに作者が違うであろうと思われるほどラインが崩れている。これだけの数の彫刻なのだから仕上がりにムラがあるのは当たり前だ。これだけのクオリティーで生め尽くすことがいかに驚異か同じ表現者の立場から驚嘆し、敬意を表する思いに駆られる。
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