マレーシア写真集 SFS Photograph -MALAYSIA-

 このサイトの写真は僕、Shuma が2001年の2月にマレーシアへ2回にわたって旅行した折に撮影したものです。
 写真は主に2月の20日にマラッカに行った時のものです。二回目の24日はシンガポールのパンダ旅行社の 『アピアピツアー』 へ行きました。そのツアーはマレーシアにある川へ蛍を見に行くものでした。残念ながら蛍の光は写真に映せるほど強いものではなく、記録としては残せませんでした。その時のことは下のコンテンツで記します。
 撮影は例によってオートフォーカスのカメラを使用しています。また、今回はマラッカについて全く下調べをしていかなかったので、撮影したところは観光としては若干ピントがずれているかもしれません。個人の旅行記だと思ってお楽しみ下さい。




チャイナタウンのレストランにて、僕(左)と母(右)


チャイナタウンのレストラン
 昼食にオールドマラッカにあるチャイナタウンのニョニャ料理レストラン入りました。(左図) ニョニャというのはマレーシアに渡来した中国人とマレーシア人の混血民族の女性のことを言うみたいです。男性はババというようです。ニョニャ料理と言うのは現地の人にとっては 『お袋の味』 つまり家庭料理のことなのでしょう。この混血民族の文化は非常に興味深く、例えばこのレストランなどはニョニャ様式の建築物と言うらしいのですが、非常にユニークな作りをしています。全体的には中国様式の建築物のイメージなのですけれど、良く見るといろいろな文化の影響が見られます。オランダなどの西欧文化のものだろうもの、マレーシア独自のものなのかなんとも表現しがたいものなどいろいろな装飾品や家具などが混在していて、ハッキリ言ってしまえば非常に統一感のないものなのですけれど、それが不思議な統一感としてまとまっているのです。上の4枚の写真はレストランで見かけたタイルなのですけれど、これらが 『なんでここで?』 と不思議に思うような場所でパターンがかわっているのです。まるでパッチワークのようなタイル構成でなんとも言えない違和感がエキゾチックで味わい深く感じました。
 ニョニャ料理の味はそこそこ美味しいものでした。タイ料理と中華料理を混ぜて垢抜けなくしたような感じ…というのがわかりやすいでしょうか?一品、チキンカレーがいわゆるタイカレー風なのですけれど、辛さが比較的弱く非常に美味しく頂けたのが印象的でした。



マレーシア最古の中国寺院の隣の寺院…
 左の写真の手前に見える工事中の塀がマレーシア最古の中国寺院と言われる青雲寺のものです。写真に映っているのはその横の普通の寺院なんですけれど、壁の色が変わっていて非常に綺麗に見えたので撮影しました。観光的には青雲寺の方を写真に撮るべきですよね…。下調べしていかないとこういう的外れな結果に終わるという教訓です…。マレーシアの建築物はこの 『コーラル』 に近い色合いのものが多いのですが、土の色からくるのでしょうか…?ちょうどこの土地の赤土がこのような柔らかい色をしています。色感と言うのは不思議なものですね。日本にこの色の建築物があったら非常に目立ってしまうでしょう。でも、マレーシアやシンガポールの建築物を見なれると日本のくすんだ色の建築物が非常に寂しい色合いに感じてしまいます。



Queen Victoria噴水
 ダッチスクエアーはマラッカ観光のメインとなる場所だそうです。写真の左から3つまでは Queen Victoria噴水です。西洋的なフォルムがマラッカの風土に不思議な調和をしています。

Christ Church内部

 赤レンガ作りのChrist Churchはマラッカの観光パンフレットに良く使われるほどオランダ植民地時代の象徴なのだそうです。写真右はChrist Church内部の床に彫り込んであったものです。教会横には1650年建築のStadthuysがあります。現在は博物館になっていてマラッカの歴史について学べます。




St Paul's Church跡
 写真左は今は廃墟になっているSt Paul's Church。補修工事途中らしいけれど進行している様子があまりしませんでした。写真の左下部分に墓標が並べられています。(写真左から2枚目) 彫り込みが美しかったので写真に撮っていたらガイドさんに 『それお墓だよ。』 と言われてしまいました。

Porta de Santiago砦跡
 写真右2枚は Porta de Santiago砦跡。1511年にポルトガルが建築したそうです。マラッカでは非常に有名な名所なんだそうです。でも、マラッカって小さな町でこの砦跡も 『えっ!?これだけ?』 と思ってしまうほど小さなささやかなものでした。



カスタードアップル(釈迦頭)
 シンガポールからマレーシアに入り、ワゴンでマラッカまで移動しました。途中パーキングエリアのようなところで休憩をとったのですけれど、そこに屋台のようなお店で果物を売っていました。少しお腹が空いていたので母と数種類の果物を購入しました。果物を選んでいる時に不思議な形をした物が目に入りました。 『これは…?』 と母と話ていると、ガイドのキャンディーさんが 『釈迦頭だよ。』 と教えてくれました。まわりには小蝿が集り非常に甘い匂いを放っていました。キャンディーさんは軽く何個かの釈迦頭を指で突つき 『これが美味しいよ。』 と教えてくれました。大仏のようにぼこぼこした表面は溝に沿って熟して割れ、中から蜜がこぼれ出ていて、少し強く握ると簡単に崩れてしまいそうでした。他の果物と一緒にその釈迦頭も購入しました。走るワゴンの中で母と二人で楊枝で中の粒を一つ一つ突ついて食べました。非常に甘く濃厚で、軽い酸味が心地良く、少しシャリシャリした舌触りが新鮮でした。すっかりとりこになってしまった僕はシンガポールに帰ってからも釈迦頭を探したのですけれど、この時ほど大きくて美味しい釈迦頭は結局日本に帰るまでには出会えませんでした…。

マレーシアでの英語表記

 マレーシアに入ってから街中を眺めているとちょっとした違和感に気付きます。町の看板なんですけれど、見なれたアルファベットが並んでいるのですけれど、少し違和感があるのです。そう…普通の英単語をまるでローマ字のように音表記しているのです。たとえば "Shuma Fine Studio" → "Shuma fain sutajiio" のような感じでしょうか…?よくよく考えれば国の人が読めればそれで良いのだから英語圏の表記に合わせる必要など全くないわけですよね。これに驚く僕も英語圏文化に少し媚びているというか憧れがあるのかもしれない…と思ってしまい少し恥かしくなったりしました。自分の国は自分の国。堂々とするべきだよね…などと変なところで考えたりしました。

広大な油椰子畑
 マレーシアは世界一の油椰子の産地なんだそうです。広大に広がる油椰子の畑を見ていると、何故か心が洗われるようでした。延々と…本当に驚くぐらい延々と続く油椰子の深い緑色はずっとずっと眺めていても飽きない風景でした。ワゴンでかなりの時間を走っていたのですけれど、道の両脇に広がる油椰子畑をずっと眺め続けていたら時間が過ぎていく感覚がほとんどありませんでした。広い澄んだ青空と広大な緑…人間の体は本当はこういう場所を眺めていたいと欲しているのかもしれない…だって景色を眺めているだけでこんなに心地良いのだから。少し今の世界の文明に疑問を持った1日でした。

アピアピツアー
 マレーシアに蛍を見れる場所がある…。知らない人は驚くかもしれませんけれど、結構有名な場所みたいです。スランゴール川という川辺のマングローブの木に群生する蛍は僕達の知っている源氏蛍とは違い体長わずか6mmで、点滅も非常に早く3秒おきに一回点滅するらしいです。マングローブの木に群がる蛍はまるで天然のクリスマスツリーのように点滅を続けていました。その数は驚くほどで、さらに驚かされるのは点滅の早さでした。本当にクリスマス装飾の発光ダイオードのような美しい情景で、 『こんなところがあるなんて…』 と世界の広さを感じました。もしマレーシアに訪れることがありましたら是非訪れて欲しい素晴らしい場所です。



最後に…
 マレーシアへの旅行は本当に下調べが足りませんでした。写真も自分が興味のあるディテールがわかれば良いという思いで撮っていたので、建物の全景や観光として見るべきものなどは撮っていなかったりしたのです。こうしてまとめてみると 『ああ…あそこ撮っとけば良かった…』 『もっとこういう風に撮っていれば…』 などと少し後悔したりして…。次の旅行からの教訓にしたいと思います。
 散文的な旅行記に最後までお付き合いして頂いてどうもありがとうございました。
2001 shuma [ Shuma Fine Studio ]
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